宅配クリーニングでトラブルがあった際の補償はどうなっているのか、大手3社の補償制度を比較

ネットで申し込んで、ネットで料金支払いも済んでしまう宅配クリーニングは一切、業者の方と顔をあわせないので、何か問題が生じた時の不安が付きまといます。
これらの不安があるため未だに宅配クリーニングは便利だけれども、利用を迷っている方も多いと思います。
確かに消費者生活センターなどの相談を見ているとクリーニング業界はかなりクレームの多い業界です。
これらのクレームのほとんどは実店舗のクリーニング店で、実は宅配クリーニング業者のクレームの割合はクリーニング業界の中ではそれほど多くないことはあまり知られていません。
そこで今回は人気の大手宅配クリーニングの補償制度がどのようになっているのかを比較していきたいと思います。
補償は仕上げに満足できない時や、衣類を破損してしまった時、衣類を紛失した時などの場合などに対しての補償範囲がホームページ等に記載されていますので、確認の上で依頼すると不安も軽減できるでしょう。
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ほとんどが地域のクリーニング組合の補償基準に準拠している
宅配クリーニング業者のほとんどは、本社のある地区のクリーニング組合に加入しています。
そして、補償基準は、その組合が示す「補償基準」をもとにしています。
何か問題があった場合は、あらかじめ決められた基準をもとに苦情に対処していきます。
したがって、いわば紋切り型の対処で、補償基準に納得がいかない場合はクレームが出るというわけです。
例えば10万円の3年着用のダウンジャケットが破損して返ってきたとします。
その場合は3年着用なので、補償額はあらかじめ決められている割合(例えば10%)となり、1万円しか補償してもらえません。
まだまだ着れるのにダウンなのに、これしか補償してもらえないの?という感じでクレームとなるというわけです。
また、紛失に関しては業者が認めないときもあるためクレームが一番多いようです。
クレームに関しては、やはり、衣類を業者が紛失したものが一番多く、次に衣類の破損・汚れ、そして品質が悪いなどと続きます。
何かあった時にしっかりとした証明が出来るように準備しておくことも必要でしょう。
リネットの補償制度
仕上げについて
仕上げに不満がある場合はお届けから30日以内なら、無料で再仕上げしてくれる。
更に、再仕上げにも納得できない場合は対象品の全額返金にも対応。
全額返金は再仕上げのクリーニング代金全額返金。
納得がいかない場合に全額返金対応するというのは唯一かもしれません。
衣類が破損・紛失された場合
損傷と紛失の場合で取り扱いが異なります。
損傷の場合:
リネットが再取得価格を調査して、その金額の100%を補償いたします。
紛失の場合:
ドライクリーニング対象のお品物はクリーニング料金(税抜)×40倍、水洗い品の場合はクリーニング料金(税抜)×20倍を補償いたします。
補償限度額
賠償限度額は1注文あたり、1注文20万円まで、1商品10万円までとなります。
リナビスの補償制度
仕上げについて
万が一、仕上がり品にお気づきの点がございましたら、衣類到着より二週間以内にご連絡ください。
双方の判断の上、再度クリーニングをすることで対応いたします。
対象となる衣類は未着用で、リナビスがつけたタグがついた状態のものに限ります。
再仕上げ後でも納得がいかない場合の返金対応については記載なし。
衣類が破損・紛失された場合
損傷と紛失の場合で取り扱いが異なります。
(1) 洗たく物がドライクリーニングによって処理されたとき:
クリーニング料金の40倍
(2) 洗たく物がウェットクリーニングによって処理されたとき:
クリーニング料金の40倍
(3) 洗たく物がランドリーによって処理されたとき:
クリーニング料金の20倍
補償限度額
賠償額= 物品の再取得価格 × 物品の購入時からの経過月数に対応して別表に定める補償割合
1注文あたり20万円、1点あたり5万円を賠償額の限度とする。
せんたく便の補償制度
仕上げについて
(1)万が一、仕上がり品にお気づきの点がございましたら、衣類到着より2週間以内にご連絡ください。誠実なご対応をお約束いたします。
(2)ただし2週間以上経過した場合は、せんたく便賠償制度の対象となりませんので、ご注意ください。
(3)対象となる衣類は未着用で、せんたく便がつけたタグがついた状態のものに限ります。
再仕上げ後でも納得がいかない場合の返金対応については記載なし。
衣類が破損・紛失された場合
洗濯物が紛失した場合など上記の算定方式が妥当でない場合は、次の算定方式を使用します。
(1)ドライクリーニングの場合: クリーニング料金の40倍
(2)ランドリーの場合 : クリーニング料金の20倍
補償限度額
賠償額 =
物品の再取得価格(事故発生時における同一品質の新品の市価) ×
物品の購入時からの経過月数に対応して別表に定める補償割合
送る前に送付伝票と一緒に依頼するいるの全部の写真を撮っておく
クリーニングのクレームのほとんどが、衣類の紛失や破損となっています。
紛失に関してはなくなってしまっているのですから、どんな衣類がなくなっているかをクリーニングを出した側が証明しないといけません。
その際に、証拠となるような写真を撮っておくと、客観的な証拠としてクレームの際に役立つこととなります。
ただ写真を撮るだけでもいいですが、送る際の宅配便の伝票を一緒に撮っておくと証拠としてより良いものとなります。
伝票には受付番号の記載もありますし、その後の検品との照合などから何を何点送ったかがはっきりとします。
衣類を箱詰めする前のちょっとした手間ですが、今はスマホで簡単に撮影できますので、宅配クリーニングを利用する際には是非おすすめしたいです。
まとめ
いろいろと宅配クリーニングの補償制度を調べていると、リネットのプレミアム会員の補償が圧倒的に安心感があります。
何かあったら困るような衣類のクリーニングを依頼するときは補償面ではリネットが1番のような気がします。
また、万が一のことが起こったときに対処するために宅配クリーニングを出す際にはクリーニングに出す衣類と出す際の伝票を一緒に撮影するようにするといいでしょう。